月経困難症(生理がつらい方)
生理痛を我慢していませんか?
人からは理解されにくいかもしれませんが
ご本人が困っていたら
病的→つまり、医療機関に相談した方がいい状態です。約3割の女性が「病的」な症状があると言われています。
生理痛の「病的」な状態のことを、月経困難症といいます。
少子化や出産年齢が高くなることにより、女性の一生の月経回数が昔に比べて10倍も増えています。月経回数が多いと、子宮内膜症やその他の婦人科疾患にもなりやすくなると言われています。
それ以外にも現代の環境やストレスなどの影響か、月経困難症で悩む人は増えています。
女性の社会進出が進んできて、望ましいことですが、月経困難症があると、様々な心身の不調や、QOL(生活の質)が低下し、女性のアクティビティーが落ちてしまいます。そのこと自体が非常に社会的に問題であると、考えられています。
月経困難症は、実は、子宮内膜症や不妊症になりやすい、もしくはすでになっている場合もあります。また、妊娠した時の産科的合併症が多くなったり、将来のがんや、心血管系の病気、骨粗鬆症にまで関係しているとも報告されています。
ただの生理痛と思っていたら
将来の病気にまで影響し
また自分だけではなく
自分の赤ちゃんにまで影響すると聞いたら
大変なことですよね。
痛みの辛さはなかなか本人にしかわからないもの。
ましてや総じて頑張り屋さんで我慢強い日本の女性は、人知れず我慢してしまっていることも多いです。
生理=病気とは考えにくいかもしれないですが、生理のトラブルは遠慮なく、産婦人科医に相談してくださいね。
産婦人科専門医 生殖医療専門医 女性ヘルスケア専門医
小谷 早葉子