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高度精子機能検査(DFI/ORP検査)

高度精子機能検査

一般精液検査は、精子の「量」を評価しますが、精子機能、つまり精子の「質」を十分に反映できてない可能性が指摘されています。通常の精液検査で異常がない方でも、精子のDNAが損傷を受けている割合が高い方では、受精率や妊娠率が低くなったり、流産率が高くなったりすることが報告されています。

 本検査を行うことにより、男性側の隠れたリスク因子を探るきっかけになります。

【精子への酸化ストレスによる障害】

 精子は、様々なリスク因子で発生する活性酸素(いわゆる酸化ストレス)によって、DNAの損傷を受けます。リスク因子には、精索静脈瘤、薬剤、男性副性器感染、停留精巣、喫煙・ストレス・飲酒・加齢・肥満・食生活などの生活習慣、熱・汚染・重金属などの環境からの影響などがあると言われています。酸化ストレスを受けた精子は、DNAが切断され(断片化)、受精卵の発育障害、着床率低下、流産率上昇が起こると言われています。

【検査をお勧めする場合】

  1. 精液検査で異常がある時
  2. 精子への酸化ストレスが考えられる場合(精索静脈瘤、喫煙、加齢、肥満、偏食、薬剤、感染、ストレスなど)
  3. 不妊治療を行ってもなかなか結果が出ない場合
  4. パートナーが流産を繰り返している場合

【高度精子機能検査の評価】

  1. DFI検査(DFI: DNA Fragmentation Index  DNA断片化指数) 基準値 DFI<24%

精液中の精子DNAに損傷のある精子の割合を調べます。一般精液検査が正常所見でも、DFIが高いと、胚質低下や、着床率低下、流産率上昇に関連していると言われています。自然妊娠・人工授精で妊娠された方の85%以上が基準範囲内として数値が決められています。不妊症でない方のDFIは2-9%とも言われています。

また、精子はDNA損傷を修復する仕組みを持っておらず、DNA断片化を起こした精子と卵子が受精した場合は、受精後の卵子によるDNA損傷の修復が鍵となりますが、女性高齢化により、卵子の精子DNA損傷修復力が低下します。そのため、DFIが高くても女性年齢が30歳未満では妊娠率に影響しませんが、女性が30歳以上では、DFIが高いと妊娠率が低下し、流産率が上昇していると報告されています。DFIが15%を超えると体外受精、25%を超えると顕微受精を行った方がいいという報告もあります。また40%を超えると流産リスクが上昇するという報告もあります。 

  1. ORP検査(ORP: Oxidation Reduction Potential 精液中酸化還元電位測定)基準値 sORP<1.38

 精液中の酸化還元電位(酸化ストレス度)を測定します。

  酸化ストレスがある場合、以下の対応が勧められます。

 ①禁欲期間を短くする ②禁煙 ③抗酸化サプリメント服用 ④陰嚢冷却 ⑤精索静脈瘤手術 ⑥精巣精子採取

【検査方法・注意点】

  1. 約1週間前までに事前予約を行い、精液採取用のカップを受け取る必要があります。
  2. 2〜3日の禁欲期間後検査を行なってください。採取してから2時間以内に提出をお願いします。
  3. 費用:保険外診療2万円(税込)、結果は約2週間後
  4. お預かりした検体の状態や検査方法の技術的限界により、一部検査項目の測定ができない場合がありますが、その場合も費用はかかります。精子濃度が100万/ml未満の場合は検査結果は参考値となります。

本検査を受けたい方は、診察医にご相談ください。

 

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